神様がくれた最期の贈り物

佐久の主人の実家に行って来ました。

日増しに身体が弱っていく母に心が痛みました。

食事も軟らかいものしか、なかなか喉を通りません。

おかゆやぞうすいが主食のようです。

舌の運動がうまくいかず、噛んだ食べ物を喉にもっていくのがままならないのです。

普段私達にとって、当たり前の「食べる」という作業が、母には難しいのです。

一生懸命に噛んでいる様子をみると、「老いる」という事の哀しさを感じます。

少しづつ少しづつすべての人に平等に与えられる「老い」について考えてしまいます。

私達には、介助することは出来ても、それを治すことは出来ません。

その歯痒さが、ついつい「お母さんがんばって!」になってしまいます。

「がんばって!」は、禁句かもしれないのに・・・

「がんばって」いるのは確かなのに・・・


認知症は、現在80代で3人にひとりだといいます。

もう何十年かしたら、世の中は認知症だらけ・・・?

認知症とは、確実に近づいている「死」という現実を受け入れられずに、

自分の「過去の記憶」や、「生きる事への執着」を、少しずつ脱ぎ捨てていくための

「神様がくれた最期の贈り物」なのかと思うことがあります。



今日の夜7時半の空です。

まだまだ明るい夜です。


 神様がくれた最期の贈り物



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2010年06月22日 Posted byさち at 23:28 │Comments(1)随筆

この記事へのコメント
「最期の贈り物」・・・
そうかもしれないと思いました。
私の祖父母ももれなく、他界する直前は認知症になっていました。
見ているほうからすると、それまでの姿とは明らかに違い切ないものがありましたが、、、
世の中のわずらわしさからは離れた所にいて、本人にすれば案外平穏だったのかな、と思いました。
こちらもゆったりと構える余裕があったらな、と反省しています。
お義母さんも、さちさんに大事にされてお幸せですよ。
そんな幸せな日が一日も多くありますように。
Posted by つっちぃつっちぃ at 2010年06月29日 12:39
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