3つの出来る事・・・心の糸

土曜日のNHKのTV番組に「心の糸」というドラマがありました。
3つの出来る事・・・心の糸
私はいつもドラマはHDDに録画して、何日かしてから昼間観ています。

「ろうあ」の母が、健常者の一人息子と、母子家庭でも慎ましく暮らしていました。

その息子にピアノで芸大を目指して欲しいと母は、自分の夢やプライドを託します。

彼は自分の能力や才能の限界を感じ、母の気持ちに応えられず、美容師でやはり「ろうあ」の女性と知り合います。

彼女は将来に「夢」を見ることは無理だと思っていました。

「ろうあ」の人はご存知のように、手話で話しをします。

彼女は「ろうあ」の人は、健常者とは違い、3つ諦めなくてはならない事があると言います。

「耳で聞く事」「口で話す事」そして、「将来に夢を持つ事」



母は複雑な思いで、その彼女に息子とは会わないで欲しいと伝えます。

彼女はその母が、「ろうあ」の学校の先輩だった事を知り、当時その先輩(母)の残した言葉を思い出します。

「ろうあ」の人は、できない3つの事・・・

「耳で聞く事」「口で話す事」そして、「将来に夢を持つ事」

でも当時、その先輩は言ったそうです。

「ろうあ」の人はできない事も3つあるけど、健常者ができない、「ろうあ」の人にしかできない事も3つある。と・・・

それは・・・

「目で言葉を聴く事」「手で話す事」「今に夢を見ること」だそうです。


私は大学時代に「ろうあ」の友達がいました。

聴講生として同じ講義を聴いていた、そのかわいい彼女と席が隣になる事で、親しくなりました。

一緒に食事をしたり、遊びに行ったり、それから手話教室にも行きました。

彼女は少し話ができましたし、手話も上手でした。

彼女は私に手話を教えてくれました。

卒業して、彼女から手紙が来ました。「近いうちに上田市の親戚の家に遊びに行くから会おう」って。

私は次の連絡を楽しみに待っていました。

それから何日かして、家に無言電話がかかってきました。

一日に何度か。

その時私は気が付かなかったのです。

彼女が電話をくれていたなんて・・・

また何日かして、手紙が届きました。「電話に誰がでるかわからないから、怖くて話せなかった・・・」と

私は大急ぎで謝りの手紙を書きました。

そして、その後一度も彼女とは会えませんでした。

なんだか、寂しい話ですが、このドラマを観て、その事を思い出しました。

彼女は、今もこの空の下で明るく生きていて欲しい・・・そう思います。

























 



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2010年11月30日 Posted byさち at 16:57 │Comments(0)随筆

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