思い出巡り
そこを訪れたのは多分・・・6年ぶり。
訪ねる理由がなければ行く事も無かった。
理由すら無くなってしまって6年。
私の生活の中からすっかり遠ざかっていた。
昨日、思いがけず友達が連れて行ってくれた「思い出巡り」
たくさんの「懐かしさ」と「感動」と・・・
懐かしさという「新鮮」。
湧き水の小聖神社。
こんな隠れた名水スポットがあったなんて・・・
しかも、林の中で静かで、涼しくて。
空気が凛として張り詰めている。
指がちぎれそうな冷たい水。
建て替えられた母校とトレーニングコース。
あの頃、その道は遠く永かったが、今では細く短い。
家からの通学路
当時はバスが通り、村民の生命線だったが、別の道が主要道路としてできあがっていた。
家に向かう分かれ道の先の高台に「アルプス展望台」と公園がある。
かつては我が家の畑や水田だった場所である。
そして「もも」という手作りの酵母パンのお店。
高台の北アルプスの眺望のいい場所である。
友人とのひとときは「思い出話」で盛り上がり、尽きることなく時を忘れるほど。
此処が私の故郷である。
当時はすぐ近くにある自然の美しさなど、当たり前すぎて、気づく事などなかった。
むしろ田舎ならではの、その不便さが嫌だったくらいだ。
だから大岡なんて嫌いだった。早くもっと便利な処に住みたいと思っていた。
何十年も経ち、あらためて足を運ぶと、気づかなかった素晴らしさが溢れてくる。
見えなかったものが見えてきて、感じなかったものを感じるようになる。
どんどん好きになってくる。
この北アルプスの景色も、湧き水も、聖高原の白樺も、展望露天の温泉も、道祖神も・・・
此処が私の故郷である。
ゆっくりと深呼吸して、「思い出巡り」の帰途に着いた。
これからは、愛する故郷をもっと訪ねてみようと思います。
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